国内初!
屋久島 白谷雲水峡のau通信エリア化

  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 11 住み続けられるまちづくりを
  • 15 陸の豊かさも守ろう
  • 17 パートナーシップで目標を達成しよう

原生林が息づく森で命を「守る」、
想いを「伝える」

世界自然遺産で知られる鹿児島県屋久島。
島の名勝地、白谷雲水峡に
KDDIエンジニアリングが通信事業者で
初めての基地局を完成。
au通信が利用できるようになりました。
そこにいる、すべての人の安心と笑顔のため、
さらには新たな未来を見据えたこの事業。
実現にこぎつけた、バックストーリーに迫ります。

「手つかずの原生林に電波を届ける!」
通信インフラのプロの挑戦

原生林に親しむことができる観光スポットであり、屋久島登山の起点でもある白谷雲水峡。
その特殊な環境ゆえに、どの通信事業者も通信環境を提供できずにいました。KDDIエンジニアリングはKDDI㈱からの想いのバトンを受け、「電話ができないと、遭難者の命にかかわる」との現地からの声を胸に、通信インフラ建設のプロとして挑戦を続けました。 そして、プロジェクト着手から8年を経た2022年、努力と熱意が実り、白谷雲水峡で国内初の通信をつなぐことに成功しました。
今ではau通信を通じて、観光客や登山者の“もしも”の時、命をつなぐ手助けになっています。さらには、白谷雲水峡から原生林の息吹や感動を写真や言葉で大切な人にリアルタイムに届けることも可能になりました。

厳しい規制、地形が立ちはだかる

屋久島は世界自然遺産や国立公園を有するため、規制が多い島として知られています。白谷雲水峡に電波を届けるプロジェクトにおいても、さまざまな困難に直面しました。
通信ケーブルの敷設や中継基地局の設置は難しく、電力の供給も課題に上がりました。また麓からの無線も、入り組んだ山並みや、多くの樹木に阻まれるため電波が安定しません。
KDDIエンジニアリングはこれまでに培った確かな技術と、多くのスタッフの決して諦めない想いをもって苦境に立ち向かうこと8年。白谷雲水峡にau通信を届けることに成功しました。

8年の歳月をかけてミッション達成。
開通への軌跡

「白谷雲水峡でau通信がつながる」という安心を届けるために、KDDIエンジニアリングが基地局設置までに取り組んだ“挑戦”の数々をご紹介します。

Episode1 電力の確保

国立公園内のため電力を引くことは困難。発電手段は屋久島町が運用する小型水力発電のみ。

6年にわたり屋久島町役場に粘り強く交渉。2020年、町の協力で小型水力発電機を利用可能に。

Episode2 安定した回線の確保

国立公園内のため光ケーブルの敷設や、中継基地局の設置は困難。麓からの無線電波を増幅させるも、安定せず。

方策を探すと、衛星回線なら利用可能と判明。衛星回線へ設計を方針転換する。

2022年10月、主要ポイント*4での通信サービスを開始。*1サービスアンテナ/*2衛星アンテナ/*3無線機/*4管理事務所と登山道一部

人だけでなく自然も守る!
KDDIエンジニアリングの技術力

  • 自然資源を活用した水力発電
  • 景観に配慮した小型の基地局やアンテナを設置
  • 既存の電線・電柱・側溝を利用。
    新たな構築・建設物の回避

Episode3 主要ポイント以外の開通

主要ポイントにはつながったものの…まだ開通していないエリアがある!

そこに人がいるかぎり、
										エリアを拡げています。 さらなるエリア拡張後 電波状況と現地の地形から「もっと良くなるはず!」現地でカット&トライを繰り返し、登山道のエリアを延伸!

“技術魂”と“想いのバトン”で
未来を拓く

すべては白谷雲水峡での、安心・快適のために。
KDDIエンジニアリングは、
人のための通信を提供していく。

原生林や渓谷、滝…。屋久島の雄大な自然は、たくさんの人々を魅了してきました。
この島の美しい景観を守るがごとく、訪れる人や関係者の安心と安全を守りたい。
その一念で、KDDI㈱とKDDIエンジニアリングは屋久島の通信環境向上を目指し、 au通信の対応を進めていました。
2014年には縄文杉と宮之浦岳山頂に。2016年にはヤクスギランドと荒川登山口に。
とりわけ、白谷雲水峡での基地局建設は現地の人々の悲願でもありました。 みんなの安心と笑顔のために、「当たり前を、当たり前にする」。
これからもKDDIエンジニアリングは、努力と工夫に裏付けられた“技術魂”と、 建設担当、保守担当みんなで心ひとつに想いをつなぐ“想いのバトン”で、全国のあらゆる地域に通信をつなぎ、より良い未来を拓いていきます。